1.許せない人の許し方・心の整理方法

交流分析・トランスパーソナル心理学

自分を許さなければ人も許せない

交流分析では様々な”許しの心理療法”を参考に、段階的な心の整理方法を実践します。

「感情」を感じることを拒否したり、抑圧したり、何もなかったフリをすることが癖になっている方は少なくありません。

でも実際には、「感情」そのものが悪いのではなく、「感情に振り回される」ことに問題があるのです。

怒り・恨み・憎しみは相手への「依存/執着」です。心の中の葛藤と直面することが、自立の第一歩ではないでしょうか。

「相手を恨んではいけない」と感情を抑圧するのではなく、むしろ恨んで恨んで恨み切ることが大切です。

そのプロセスを経て、ようやく「許そう」という心境になります。相手を変えることに執着していた自分に気づき、自分が変わろうと思うようになる時間が必要なのです。

親に甘えつつ、親から自立することはできません。母親に本音をぶちまけていない人が、中途半端に「親との関係を修復したい」と願っても、なかなか難しいのです。

相手に本音(無意識の欲求と感情)を出すことで、ようやく葛藤が統合されます。それはあなたが自分で体験する心の変化(プロセス)です。

親と会わない期間を作るなど、自分一人で成長する時間がどうしても必要です。一度は親と決別しなければ、大人同士の関係になれない。いつまでも”親と子の関係”を続けるからケンカになるのです。

大人になるためにも親に本音をぶちまけて、修羅場(自分の中の葛藤と直面すること)を体験するプロセスが大事なのです。成長痛は心の成長にもあり、人が成長するときには痛みが伴います。

母娘関係を改善するには、自分が成長して親より大人になることが必要です。相手に期待/執着をしてはいけませんが、自分が変われば自ずと相手も変わります。

ところで私は次のように「自立」を捉えています。

■自立とは
エゴに気づいて健全な自己愛を育む生き方
他者に執着・依存しない(他者の評価や比較が不要)

ちなみに恨み・憎しみが強い場合、カウンセリングで心の中にあるものを吐き出す作業も必要と思われます。

長年抑圧した感情は、第三者の手を借りたほうが安全確実に対処できますし、自立する前の状態ではセルフワークも難しく感じるようですので…。

自分を許すことで相手を許す方法

以下は「自分を客観視」する大人の視点から、自分を許すことで相手を許す方法です。

許すとは、自分の方からキャンセルすること。自分が自立して”期待や要求”を取り下げる。次に、無条件のプラスの言葉に切り換え、できれば相手に感謝できることを見つけてください。

① 親に対する怒りや恨みの感情をしっかり把握する
例:気持ちを紙に書く。
例:虐待の場面を思い出して、感情を意識する。

② イメージの中で、親に対して抱き続けてきた「期待と要求」を明確にして、はっきり口に出して伝える
例:お父さん、暴力はやめて!
例:お母さん、弟だけじゃなくて私も認めてほしい!

③ 表現した「要求と期待」を、一つ一つ自分の意思で”キャンセル”する
例:私はあなたを憎み続けたくないのです。自分のほうから、この要求と怒りをキャンセルします。

私たちは親を手放す決心をしない限り、自分自身を『子供』とみなしています。でも、「心」は自分が『親』になることで完結することを望んでいるのです。

ですので、あなたが精神的に成長して「大人」になることが、ラクに生きるコツとなります。

未完の仕事

欲求が満たされていなかったり、過去の経験が未処理のままになっている状態をいう。幼い頃の甘えや怒りが無意識のまま放置されると、成人後も病的な症状や行動を繰り返すことにつながる、という見方も含まれる。

ゲシュタルト療法では、人の「未完の仕事」のうち、最も処理が難しいのは自分の親を許していないことだ、とされている。人は普通、この根源的な恨みの心理に気づいていない。しかし、少数だが「親を絶対に許さない」と公言する人がいる。

また、親が高齢になって子供に依存的になったり、カウンセリングの中で生育の歴史を振り返ったりした時、親への怒りが意識に昇ってくる人もいる。

心身科学を学ぶ・市民カウンセラー養成講座(よみうりFBS文化センター出版)

私の場合はセラピーを沢山受けて「怒り」を吐き出し、人生経験を通して自分のエゴを統合してきました。

今では両親のことを「親の視点」「大きな視点」で俯瞰的客観的に見ており、「自分が成長して”大きな愛”になれば、問題が問題で無くなる」と学びました。

実際、私たちは「学び」のためにベストな相手を自分で選んでおり、葛藤から「気づき」を得ることが解決のカギです。

「憎んではいけない」と自分を否定するのではなく、自分に素直になって「怒りや恨み」を本当の意味で認めると、セルフヒーリング(浄化)が起こります。

自己受容できていない「無意識の感情や欲求」が生きづらさを感じさせているのです。でも、「無意識の感情や欲求」を恐れて、それこそ無意識に遠ざけているのも自分なんですよね…。

エゴ(恐れ)が強い人ほど「負の感情」を認めたがらないのですが、勇気を出して葛藤を乗り越えないかぎり解決はしません。

人生の問題は、葛藤しながら「気づきを自ら導き出すこと」に真理があります。簡単にできる方法を求めて人に答えを聞いても意味をなしません。

《参照文献》
福岡県立大学名誉教授 杉田峰康著
心身科学を学ぶ・市民カウンセラー養成講座(よみうりFBS文化センター出版)
『第13章どうしても人を許せないとき-トランスパーソナル心理学への誘い』

自立コーチ三島

 
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■毒親相談.com主宰 三島恵実
(うつ病・毒親サバイバー)
 
野村證券在籍中に20代でうつ病を発症。
 
自殺未遂を繰り返したのち、セラピーに通い、うつ病と毒親(父が発達障害・母が自己愛性人格障害)の問題を克服。
 
2014年「これでよかった。十分だ」という内なる声と共に、圧倒的な至福感が湧き上がる体験をする。
 
その際、「両親が成長と目覚めの協力者」という「人生のしくみ」に気づく。
 
現在、「意識の成長と目覚め」を目的として、苦しみを心の解放につなげる自立コーチングを提供中。
 
オールドソウル(輪廻転生を卒業するたましい)

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